初めて実写版をメガホンをとったブラッド・バード監督

アニメーション映画の巨匠でもあり、長編アニメーション部門で『Mr.インクレディブル』『レミーのおいしいレストラン』の2作品でアカデミー賞を獲得しているブラッド・バード監督。初監督作品はアニメーション映画の『アイアン・ジャイアント』です。初監督作品は批評家や評論家たちから絶賛されましたが、なぜか興業的には成功しませんでした。興業的にはいまひとつだったかもしれませんが、溢れんばかりの才能を知らしめたという意味ではアメリカアニメーションでの巨匠キャリアの始まりです。

ブラッド・バード監督

長編アニメーションでアカデミー賞を2回受賞しているブラッド・バード監督が、今回初めて実写版を撮影するということでポーラ・パットンは実は少し心配していた。とインタビューで語っていました。ただ、『Mr.インクレディブル』であったり『レミーのおいしいレストラン』といったブラッド・バード監督が手がけた作品について考えると、明確な世界観とビジョンの持ち主ということもあり、心配は無用だということに気づいたそうです。実際に映画の撮影では、隅々までこだわりぬき撮影する前からカメラのアングルにも準備した上で、撮影に望み映画のキャラクターに味付けを加えていきました。

映画には予算はつきもので、そのうえで作品の完成度が求められます。不安とリスクが一緒につきまという映画製作では必ずしも映画が成功するという方程式があるわけでもありません。初めての実写版も成功へ導いたことで、多くの映画業界人たちからブラッド・バード監督に実写を撮影させようという気運が高まったのは紛れもない事実でしょう。

キャリアの歩み

1957年9月11日にアメリカ合衆国モンタナ州カリスペルで誕生しました。11歳から13歳にかけて、ブラッド・バード監督は自身で初となるアニメーション作品を制作しています。そして14歳の時に、手がけた作品がウォルト・ディズニー・スタジオに注目されることになり、ウォルト・ディズニー・スタジオでアニメーション制作の指導を受けました。そしてその後は、カルフォルニア芸術大学に入学して、大学でアニメーションを学びますが、学生時代に、後にピクサーの監督になる『トイ・ストーリー』や『カーズ』などを手がけているジョン・ラセターとも出会っています。

カルフォルニア芸術大学を卒業した後は、ディズニーに就職していますがディズニーには短い期間しか在籍していません。ディズニーでは1981年(アメリカ)に公開された『きつねと猟犬』の制作に関わった後にディズニーを退職しています。その後は、テレビドラマの監督や映画脚本などを手がけていました。そして一時期ではありますが、アンブリン・エンターテインメントに所属していたため『世にも不思議なアメージング・ストーリー』『ニューヨーク東8番街の奇跡』の制作にも関わっています。

1989年に、『ザ・シンプソンズ』の制作プロダクションであるクラスキー・シスポに就職したため『ザ・シンプソンズ』の第1シーズンに、ブラッド・バードは制作監督として携わりました。数年間クラスキー・シスポで『ザ・シンプソンズ』や、その他のテレビアニメ制作でエグゼクティブ・コンサルタントなどを従事していました。

ブラッド・バード監督が初監督として手がけた作品『アイアン・ジャイアント』を制作するために、ワーナー・ブラザーズに移籍します。興行的には成功しませんでしたが、評論家からは絶賛され、その後『Mr.インクレディブル』の制作に入ります。最初『Mr.インクレディブル』は、ワーナー・ブラザーズ製作の2Dアニメーション作品として進められていましたが、ワーナー・ブラザーズがアニメーション部門を凍結したことによって、制作そのものが頓挫してしまいました。そんなところに、大学時代からの旧友ジョン・ラセターから誘いがあったため、ピクサーに迎えられたブラッド・バードは『Mr.インクレディブル』を3DCGアニメーション作品として制作を再開して、『Mr.インクレディブル』は2004年に公開されました。『Mr.インクレディブル』は第77回アカデミー長編アニメ賞を受賞。アニー賞では全10部門制覇を成し遂げる快挙となりました。

そして、アカデミー長編アニメ賞をふたたび受賞した作品は、『レミーのおいしいレストラン』ですが、こちらは途中で降板したヤン・ピンカバに代わり急遽監督を引き継いだ作品です。すでに出来上がっていたキャラクターデザインや脚本を、大幅に改訂して制作した『レミーのおいしいレストラン』で、第80回アカデミー長編アニメ賞、2007年度のアニー賞を受賞しています。

そしてさらには2009年の第66回ヴェネツィア国際映画祭で、ブラッド・バード監督とは大学時代から親交のあるジョン・ラセター、『モンスターズ・インク』のピート・ドクター、『ファインディング・ニモ』のアンドリュー・スタントン、『トイ・ストーリー2』などのでも共同監督を務めたリー・アンクリッチたちと共に、アニメ映画への多大な貢献を評価され栄誉金獅子賞を受賞しています。

ブラッド・バード監督関連作品

  • 昭和61年:1986年・・・『世にも不思議なアメージング・ストーリー』の中で「The Family Dog」の回を脚本、演出、共同プロデューサーとして担当
  • 昭和62年:1987年・・・『ニューヨーク東8番街の奇跡』: batteries not included  共同脚本を担当
  • 平成2年:1990年・・・ 『ザ・シンプソンズ』で、『クラスティは強盗犯?』の回を監督
  • 平成3年:1991年・・・ 『ザ・シンプソンズ』から派生したシングル『Do the Bartman』のミュージック・ビデオを監督。英語圏で大ヒット!
  • 平成3年:1991年・・・ 『ザ・シンプソンズ』で、『クラスティの涙』の回を監督
  • 平成11年:1999年・・・ 『アイアン・ジャイアント』: The Iron Giant  監督&脚本を担当
  • 平成16年:2004年・・・ 『Mr.インクレディブル』: The Incredibles 監督&脚本を担当
  • 平成17年:2005年・・・ 『ジャック・ジャック・アタック!』: Jack-Jack Attack 脚本を担当
  • 平成19年:2007年・・・ 『レミーのおいしいレストラン』 :Ratatouille 監督を担当
  • 平成22年:2010年・・・ 『トイ・ストーリー3』: Toy Story 3 ピクサーのシニアクリエイティブチーム
  • 平成23年:2011年・・・ 『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』: Mission: Impossible – Ghost Protocol 実写版初監督

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